24時間フルに遊べるニューヨーク。
ナイトクラビングは欠かせない。
さあ、今夜はなに着ていこう!
はりきって、クラブへGO!
チェルシーで人気のクラブ、「トワイロ』。
さすが、店の外には黒人の怖そうなセキュリティーが立っている。
服装チェックかな?
でも、これだけきめてれば大丈夫。
待つこと15分。
そして、私達の番がやってきた。
「ID(身分証明書)プリーズ?」
「ええええええっ?持って来てないよ。私は26歳よ!」
生年月日をいっても、容赦しない。
「ネクスト?」
もう、次の人と話している。
ひ、ひどい、15分も待ったのに……,,
「じゃあ、酒でも買って家で飲む?1
気分を変えて、帰り道、デリに寄りZIMAとBEERを買うことに。
レジに持って行くと、またもや、
「ID?」
「はっ?私たちはもう26歳で!!!」
「ノー」
店員は首を横に振るだけ。
そうなんです。
ニューヨークは市長が変わってからというものここ数年、IDチェックが厳しいのです!酒、タバコは21歳以上から。
小柄で若く見えるからといって東洋人を特別扱いなんてしてくれない。
夜遊びの際は必ず、パスポートのコピーを持ち歩くこと。
落としてしまうと危険なので、コピーで十分。
顔写真と生年月日が証明できればいいだけなので。

ニューヨーク

ビール好きならブルパブへ。
私のおすすめ3軒紹介します
アメリカ人って、どうしてこんなにも”ライト”が好きなんだろうって思ってた。
ミルクやヨーグルト、アイスクリームならまだしも、ライト・ビールはビール好き=私には最低の商品に映る。
アメリカは世界最大のビール生産国だ。
といっても、アメリカビールで思い浮かぶ銘柄は、バドワイザー、ミラー、クアーズ……。
しかも、こうした薄いビールにおいてでさえ、消費量はライトがレギュラーを追い越してるっていうじゃない。
まったくどうなってんだか。
と憤慨していたのは、7~8年ほど前までの話だ。
ピール好きを自称しておきながら、まったくもって不甲斐ない話なのだが、それまでアメリカの地ビールの存在を知らなかったのだ。
1980年代はアメリカ地ビール革命の黎明期。
この時期、ヨーロッパの伝統的製造法を取り入れて製造した地ビールがアメリカ各地で誕生した。
で、私が初めてこれらを口にするのは、それから遅れること数年。
私は変わり身が早い。
アメリカ地ビールの原点ともいわれるサンフランシスコの『アンカー・スチーム・ビア』、いまや日本でもおなじみのボストンの『サムエルアダムス』なんかを飲んだとき、アメリカってやるじゃん!と絶賛してしまった。
以来、私はアメリカビールの大ファン。
特に私的に上位ランキングされているのは、ほのかに柑橘系が香る『ヘア・オブ・ザ・ドッグ・ブロンデ』、17・5%と世界一アルコール度が高い『サムエルアダムス・トリプルボック]などなど。
いまやマイクロブルワリー(小口製造所)は、全米に500以上あるといわれる。
製造場所で直接飲むだけでなく、瓶詰めして販売されているものも多いので、酒屋で各地のいろんな銘柄を楽しむことだってできる。
食事とともにビールを楽しめるブルパブってヤツもたくさんある。
ああ、アメリカってなんて素晴らしい所なんだろう。
ご安心あれ。
ニューヨークでも、もちろん地ビールを堪能することができる。
マンハッタンでいちばん気に入っているのは、エールがおいしい『コモンウェルス・ブルイング』。
ガラス張りの心地よい店内には、昼間からスーツ姿の男女の姿が見える。
ディナーと一緒に地ビールを楽しむなら、「タイフーン・ブルワリー』。
1997年のアメリカンビアフェスティバル第2位に輝いた「コーシリックゴールデンビア』がウリ。
『タイムズスクエア・ブルワリー』でもオリジナルのピルスナーやエール、ボックが楽しめる。

ニューヨーク

クリスマスのNYは淋しいもの。
八ウスパーティがいちばん。
基本的にアメリカ人はクリスマスやサンクスギビングデー(感謝祭)は家族で過ごすものとなっている。
日本でいうお正月みたいなもの。
クリスマスになってしまうと、アメリカ人の友人達はファミリーのもとに帰ってしまう。
ニューヨークのクリスマスなんて、淋しいもの。
クラブもバーもいまいち。
旅行でクリスマスにあたるのはちょっと1日、損した気分になるかも。
お店は早くに閉めてしまうし。
もちろん、日本のようなカップル向けのクリスマスディナーなんてものもない。
結局、日本人や実家に戻らない人同士でハウスパーティを開くしかないって感じ。
ハウスパーティ。
これはこっちでのイベントものには欠かせないかもしれない。
とにかく、お呼ばれしたら、日本人らしく日本酒でも土産に持って行くとけっこう喜ばれるもの。
食べ物も持ちよりだったり、その家の人がもてなしてくれたりと、いろいろ。
レストランでディナーして、クラシックのコンサートに行って、その後、ハウスパーティに顔出して。といったプランもいい。
カーネギーホールで24日のイブの深夜から25日にかけて行われるクラシックのコンサートがあるのだけど、これはおすすめです。
大切な人と行ってほしいな。
ではハウスパーテイにはどうすれば行かれるのか?
そこが問題。
ボーイフレンドでもいれば家族のパーティーに誘われてターキーをご馳走になったりできるのだが、クリスマスの晩、あいにく私はそういう縁には恵まれなかった。
でも、機会があったら悩まず行ってみて。
そして、大晦日。
大晦日は1904年からの伝統行事となっている、タイムズ・スクエア。
ビルの屋上からボールがゆっくり落ち始めるとカウントダウンが始まり、下についたとき新年に変わる。
紙ふぶきが夜空に舞い散り、
「ハッピー・ニューイヤー」の嵐!
道行く人、みんなに、
「ハッピー・ニューイヤー」
この一体感、一度は体験しておくべき。
ちなみに私は3年連続通ったことがある。
夜8時くらいからロープを張られて、並んで待たないといけないのだ。
でも、いちばんいい場所をゲットするには並ぶ覚悟を。
年を越したら、それからはハウスパーティ。
クラブやバーは通常25ドルのところが200ドルとかふっかけてくるので、行かないほうがベター。
しかも、前売りチケットまで出る始末。
どさくさにまぎれてハウスバーティに人り込んだ方が楽しい。
そして、朝まで飲む。
どっちにしても翌日、元日は店が開いていないので、なにもできない。
大晦日は遊ぶに限る。

ニューヨーク

ひと昔前はそこらじゅうにいた、日本人と見れば声をかけ、いかにも観光客っぽい日本人の女の子を連れて歩いてるナンパ野郎はパッと見では減ったような気がする。
日本人ブームは去ったんだろうか。
ニューヨークに暮らして長い子に聞くと、なにも人気に流行りすたりがあるのは、日本人だけじゃない。
スパニッシュの女の子、イタリアンの女の子が流行っていたこともあったようだ。
それじゃ一、レストランと一緒じゃん。
私たちは寿司か?
日本人と付き合ったことのある男どものなかには、こんなことをいうヤツもいるとか。
「最初はカワイイと思うけど、自分からなにをしたいってあまりないし、ハラハラさせてくれないから、つまらなくなって飽きちゃうんだよな一」
オイオイ、「アイ・ラブ・ユー」「アイ・ウォンチュー」って、熱心に口説いてきたのはそっちだろ。
そんな勝手な……。でも、一理あるかな。
いうこと聞いてくれたり、思いやりのある”イイ娘”よりもわけのわからないワガママ娘がモテたりするのは、世の常なんだろうか。
特にアメリカ人女性はアグレッシブだからね一。
長続きさせるにも旅恋を盛りげるにも、ときどき「私だって、ほかの人にもモテモテなんだから」てハラハラさせるのがコツなのかも。
ストリートでホイホイ声をかける男が減ったと思いきや、生息地が移動していた。
最近多いのが、大学のカフェテリアに入り浸りパターンとか。
学生以外入れないとこもあるはずなのに、なぜか1日いたり。
「ボクはスパイク・リーが出たニューヨーク大学の学生なんだ」
「コロンビア大学に行ってるんだよ」
なんて常套句はもう通用しないからなのか。
姑息なナンパ術は、進化してるのか?
カフェテリアで声をかけられたとする。
システムだってわかってて、自然にコーヒー飲んでくつろぎモード。
ホンモノの学生よりそこに馴染んでたりするんだから、だれがそこの学生じゃないと疑うだろうか?
ブランドに弱いアナタ、ニセ学生に注意してね。
せっかく「いい男ゲットした」って思ったのに、タダのヒマ人じゃあねえ。
自称アーティスト、ミュージシャンも多いね。
カフェで隣り合ったら「ボクはアーティストなんだ」って、バッグの中からいきなり作品ファイルが。
ねえ、いつも都合よく持ってるものなの?
アーティストやミュージシャンは実際多いけど、「ボクは有名ミュージシャンと一緒にライブをやった」とか、いかにも「自分はスゴイ」的なピーアールは話10分の1ぐらいに聞いておくべし。
そして、いまや電話番号よりも、「メールアドレス教えて」が定番。
愛のメールで英語も上達しようものだが、旅が終われば愛も冷めることもしばしば。「キープ・イン・タッチ」といわれ続けて、「も一、い一や」とうざったくなったときのために、いつでも変えられるサブアドレスを教えとくといいかも。
見分けにくいのが、「親切な人」と「親切よがしのナンパ野郎」。
地図をしっかり握りしめ、緊張してますって歩いてると、「どこ行くの?大一丈夫?」と声をかけてくる人もいる。
ほっとくとどこまでもついてきたりするんだけど、ホントに純粋な親切心なのか、その裏に下心があるのかわからない。
まあ、相手がどっちにしろ、自分が気に入れば、外でお茶ぐらいしても害にはならないんじゃないかな。

ニューヨーク

せっかくだから知り合いた~い。
オープン・バーのナンパ率は高いニューヨークのビジネスマンとお友達になりたい!でも、どうすれば知り合えるのか?
それはやっぱり、バーにせっせと足を運ぶのがいいかも。
とある金曜の夕方6時すぎ、42丁目と6番街にある「ブライアント・パーク」を横切るとヤッピーたちの人だかりを発見。
「なにごと?」
気になって近寄ってみると、公園に特設された大きなオープン・バーが。
どうやら、夏の問だけ公園にオープン・バーができるらしい。
それにしても、白人のかっこいいビジネスマンがいるいる。
あふれんばかりに!
さっそく、友人と突入してみた。
ここはどういうわけか、IDチェックがない。
中央のバーカウンターでまずはドリンクをオーダー。
ほとんどの人がスタンディングで飲んでいるので、私達もフェンスに腰かけお酒を片手に話に花を咲かせる。
すると、やってきました。
「ハロー?」
ビジネススーツを身にまとった白人ふたり組。
とりあえず、ちょっと会話を楽しんで、好みじゃないから相手の名刺だけをいただいた。それでも、しつこくないのが、彼らのいいところ。
お酒はもちろんおごってくれるし!
それから、次々と5~6組は声をかけてきた。
「ここはすごい!」
オープンエアという開放感と金曜日という最高の条件がこうさせたのだろうか?
しかも、建築家、商社マン、証券マン、銀行員といった職業の人ばかり。
ここには、2~3人組で行くこと。
目をぎらぎらさせずに、友達同上で楽しげに飲んでいると彼らも声をかけやすいようだ。
「なにを楽しそうに話しているの?」
みたいなのが最初の言葉だったりするし。
特に仲よくなった人達が数人のグループで、中に女性もいたので、私達は合流してバーをハシゴすることになった。
グループの中にはトム・クルーズ風の彼も!
彼らはアッパー・イーストに住んでいたので、移動してその付近のバーでみんなで飲んだ。
この人達はいい人かどうか?の判断は難しいが、さらりとした陽気なアメリカン系の人なら問題なしでしょう。
特にメンバーに同年代の女性がいると安心かも。
アーティスト、モデル、業界人系と知り合いたい!という人にはソーホー、ロアー・イースト・サイドあたりのバーがおすすめ。
チャイナ・タウン近くのクラブ『ファン』はモデル系のイベントがよくあるのでおしゃれで個性的な人達が多い。
それだけに服装チェックも厳しいので、トレンディーなスタイルで行くべし!気に入った入がいたら自分からどんどん声をかけるのもいいね。
ちなみに私もそこでかっこいいヨーロッパ系の人と話をしたら、彼はミュウ・ミュウミュウのショーにでるためにニューヨークに来ているモデルだったのだ。
特に、コレクションの時期はモデルがうじゃうじゃいるので目の保養にもなっちゃう!私の友人はショーのある時期に街でカルバン・クラインのモデルにナンパされたらしい。ニューヨークでしか味わえない、おしゃれな出会いをゲットして。
ただし、日本人狙いで悪いことをしてくる男性も多いので、はめをはずさないようにね。

ニューヨーク

ライブ・ミュージツクを聴くなら、カバーチャージなしのレストランやカフエへGO!
さて、ライブに行くそー!と『the village VOICE』や『NY PRESEE』の広告やスケジュールを見る。
ニューヨークといえはジャズ、ブルース、R&B、ロック、パンク、ラテンだ。
でもアレ?知ってる名前がない!
ジャズの大御所ならなんとなくわかるんだけど、ほかはさっぱり。
楽器が書いてあっても、どんなテイストなんだか。
広告で太字なんだから有名なんだろう、と、ジャズかフュージョン聴くつもりで行ったのに、バリバリのおじさんロッカーが登場してがっかりしたり。
音楽メインのクラブはあくまで箱で、だれが出演するかによって雰囲気も変わる。
同じジャズでもスタンダードやビッグバンドは好きだけど、新しめのヤツだと複雑すぎてリラックスできなかったり。
そこで音楽は好き。
難しいことはよくわからないけど、ライブが聴きたいって人におすすめなのは、ソー
ホーやビレッジに増えてきた、カフェやレストラン&バーでライブも入る店。
そこのムードにあったバンドが入るから、「こ、こんなハズでは……」と大きくハズすこともないし。
友人が出演するというので、最近ホットなロワー・イーストサイドの『トーチ』へ。
シックなムードの中、おしゃれをした人たちでいっぱい。
ライブは心地いい感じのボサノバで、コスプレチックなボーカルのおねーさんの声がいい。
軽くステップを踏む人もいれば、初デートか、「なに飲む?.」「えー、私お酒弱いの~」なんてイチャイチャしてるカップルも。
デートスポットなら、こんなチープなサイケ服でこなきゃよかった。
メニューには、オイスター入りのマティーニなんてのがある。
キモチワル。
「おいしいの?」と友人に聞くと、
「いやー、タダのジョークでしょ。このテの店で流行ってる。精力がつくとかつかないとかってさ」
ナンパドリンクか。
じゃあヤメて、マンハッタンを飲む。あ~~、酔っぱらってきてボサノバ聴きながらいいキモチ。
有名クラブだと飲食代のほかに高いカバーチャージ払うから、しっかり聴かないとモトがとれない気がしちゃうけど、こういうとこなら気軽に楽しめるし、なんたってノーカバーなのがうれしいよね。

ニューヨーク

日曜は昼から、しらふで踊りまくり。
夕方6時。
夕御飯の時間にはまだちょっと早い。
にもかかわらず、トライベッカにあるクラブ『ヴァイナル』は、すでに大騒ぎ。
広いダンスフロアは若い男女がぎっしりで、大音量&ミラーボールの中、踊りまくっている。
ここ、日曜日は「ボディ&ソウルデー」といって、昼3時から開いている。
「どうせコドモばっかりでしょ。面白いの?」なんて、疑いながら来てみてびっくり。けっこう盛りあがってるじゃないの。
まだ、明るいよ、外。
入り口には看板もなにもない。
開いてなかったらただのガレージ、といった感じだ。
中に入って、「ビールください」。
バーカウンターで注文する。
しかし、この日はなかった。
ワインもカクテルも。
ノンアルコールドリンク、つまりジュースしかないのだ。
え、みんなしらふであんなに踊ってるの?
ニューヨーカーって、安あがりだ。
あ、でも、ジュースでも5ドルもするんだけど。高ーい。
お客の服装は、ジーンズとキャミとかTシャツとか、けっこうカジュアル。
キバって露出度満点のクラブ服を来ていたら、逆に浮いちゃいそうだ。
それにしても、黒人のダンスのうまさにはほれぼれする。
まわったり、飛んだり……いろんなふうに踊る。
ああは動けないよなあ。
見てるだけでも楽しいもん。
『ロキシー』のゲイナイトに行ったときは、”常識”って言葉が吹っ飛んだ。
広いフロアにいるのはぜーんぶ男。
それがみんな上半身裸で満員電車並みにぎゅうぎゅうにくっついて踊っている。
手つないだり、抱き合ったり、キスしたり。
トイレに行けば、ドア付きを待つ女のコなんてお構いなし。
みんなそこらじゅうで”小”をしている。
高速道路のパーキングで男性トイレに入るのなんか、もうなんてことない。
それにしてもゲイってなんで、あんなにイイ男ばかりなんだろう。
女に見向きもしないなんて信じたくない。
このゲイナイトはメンズショーに行ってみたい人には絶対オススメ。
安いし、一生分(以上?)の男のハダカを見られるからね。
もちろん、Tバックのパンツにお札挟んだりはできないけど。
実は、日本じゃクラブどころか、ディスコにも行ったことない私。
でも、これで日本に帰ったら、「クラブはニューヨークでしか行ったことないけどお……」と自慢できるはずね。

ニューヨーク

ニューヨーク一のゲイエリアで上を向いた”アレ”を買いました。
「あの人、ゲイかも」ニューヨークにいると、こう思うのはしょっちゅうだ。
デパートのコスメ売り場に行けば、美容部員の中にそれっぽい人はいっぱいいるし、ゲイのフリーペーパーもあちこちにある。
ゲイなんて全然特別な存在じゃない(らしい)。
常日ごろから行ってみたいところがあった。
ゲイバー。
でも、なかなか実現しない。
連れてってくれる友達もいないし、周りに本物のゲイもいない。
と、思う、たぶん。
ならば。クリストファー通りに行ってみようじゃないか。
ひとまず「ゲイ入門編」としては、いいかも。
昼問ってのもなんなので、行ったのは夕方6時ごろ。
最初はかなり緊張した。
たむろってるお兄さん達に、「アンタの来るところじゃないわよ!」とかいわれるかもだし。
でもそんな心配はいらなかった。
確かにふたり連れの男性も多いけど、犬を連れたおばちゃんや女性も歩いている。
通りには、ゲイを象徴する6色の旗がはためいている。
小じゃれたお店の中をのぞいてみると、うわ、男しかいない。
初めて見る世界だ……。
「おーっ!ほんとにいた」
前方に仲よく手をつないで歩くオヤジふたりを見たときは、さすがに感動した。
日本人だと気持ち悪いんだけど、外国人ふたりだと、なんとなく映画っぽいから不思議だ。
しばらく歩いてみて、自分は大きな誤解をしていることに気が付いた。
ゲイって、きれいに女装してたり、細くてかわいいフェミ男みたいなのが多いのかと思っていたけど、実際は全然違う。
Tシャツとジーンズみたいな普段着だし、見ているぶんには普通の男性と変わらない。私は、”ゲイ”と”オカマ”の大きな勘違いをしていたらしい。
躊躇したあげく、1軒のエッチグッズショップに入った。
この通りはこのテのお店が多い。
ウインドーには、まるで靴下って形のパンツ、ピンクの羽ひらひらの手錠などがいっぱい。
マッチョな男性マネキンの姿がマヌケだ。
かなり恥ずかしかったけど、日本じゃ絶対入れないから、ここで経験しとくのが当然の成り行きだったと思う。
「ハーイ!」
店のおじさんはやけにフレンドリー。
なんだ、拍子抜け。
それにしても、ゲイ専用の絵葉書やカードって初めて見た。
「あなたにパーフェクトなプレゼントをあげます」
バースデーカードに印刷された言葉。
中を開けてみて、「げ」。
写っていたのは引き締まった黒人男性の全裸。
アレまでばっちり、しかも、上を向いて。
キャー!その場ではマトモに見られないので、思わず買ってしまった。
女の子って、ホントはこういうの見てみたいと思う。
だって、日本で友達に見せたら、みんな大喜びだったもの。
帰るころには、ゲイへの偏見はまったくなくなった。
それどころか仲よく歩いている姿を見ると、応援してあげたくなっちゃった。
これもニューヨークなんだよね。

ニューヨーク

ブロードウエイのたくさんあるミュージカル、いったいなにを観たら
いいの?

そんなあなたに、独断と偏見でタイプ別おすすめ演目指南をお送りしよう。
●人気演目を観たい!なら「ライオン・キング』『オペラ座の怪人』
なんといっても『ライオン・キング』。開幕から約3年たったいまもチケット入手は至難の業。
日本でインターネット予約するか、チップを弾んでホテルのボーイにお願いするか(これも確実な手段じゃないけど)、夜明け前から当時地立ち見券に並ぶなど、チケット入手には金か手間をかけるしかない。
ロングラン10年目を迎えた『オペラ座の怪人』(通称・ファントム)もチケット入手は困難。
ちなみに、こちらはデートだったら本命コース!
ほかの演目だとジーンズ姿にカジュアルでもOKだけど、なぜかファントムにはばっちりドレスアップして来る人多し。彼らのおしゃれっぷりを見るのも、おもしろいかも。
どちらも日本で劇団四季が上演しているけれど、「やっぱりブロートウェイは違うわよ」と嫌みな女になってみるのも一興。
実際、演出もちょっと違うし、友達をなくす勇気があるのならぜひいってみたいひと言だ。
●見ることに意義がある!チケットを安く手にいれたいなら「TKTS」
「演目はなんでもいいからブロードウェイミュージカルを見たいのよ」というあなた。
『TKTS』では売れ残った当日券を半額で発売している。
そりゃあ、話題作や超人気演目は無理だけど、日によっては掘り出し物も出ている。「美女と野獣』や『レ・ミゼラブル』が出てることもあるので、爆睡が心配なら、日本でもお馴染みのこの2つがおすすめ。
『キャバレー』で色っぽいダンサーに感嘆のため息をつくのも楽しい。
好きな演目のチケットを確保できる保証はないが、とにかく『TKTS』なら半額!
演目を選ばなければ、チケットが手に入らないなんてことはないし、ロシアンルーレット気分で、挑んでみるのもいいかも。
●なにはともあれ、ニューヨークを実感したい!なら『レント』
そんなあなたには『レント』でしょう。
舞台装置の派手さには欠けるけど、ロックコンサートのノリを楽しめること請け合い。キャストひとりひとりにファンが付いていて、お目当ての俳優のナンバーが終わると、
立ち上がってキャーの絶叫。
ちょっとビビるが、これはほかの演目では決して味わえないこと。
舞台はもちろんニューヨーク。
エイズ、麻薬、同性愛といったテーマも現代的。
ただ人間関係が複雑なうえに(だれがゲイで、だれがジャンキーだ?みたいな)、死人が生き返ったりするので、たとえ英語がわかってもストーリーは理解しにくい。
●ちょっと通ぶってオフ・ブロードウエイに進出!ならこの2本
オフ・プロのいちばんの人気演目は、『ブルーマン・グループ”チューブズ”』。
ストーリーのないモダンパフォーマンス。
ついでにセリフもないので、私たちにハンディはない!2時間驚きっぱなしの舞台だけど、チケットは必ず手に入るとは限らないので注意。
『ファンタスティックス』は世界最長ロングラン作品。
劇場が狭く客席も少ないので臨場感抜群。
なんか得した気分になれる。
舞台と近いぶん、眠くても寝られないプレッシャーはあるけどね。

ニューヨーク

その気になってこそ楽しさ100倍。
席は直前購入のベストシート。
ニューヨークでのお楽しみのひとつにミユージカルがある。
で、私流お楽しみの極意は、”なりきり”である。
といっても、ビシバシッと決めて劇場に出向き、優雅にショーを楽しむ観客になろうっていうんじゃない。
劇場にはおしゃれをして行こう」などとよくいわれるけれど、実際にはドレスやスーツ姿の人の方がむしろ少ない。
そんな人を見かけると「ガイドブックにそう書いてあったんだなあ」などと意地悪なセリフが頭をかすめてしまうほど。
超カジュアルもどうかと思うけれど、それほどのおしゃれは必要ないっていうのが私の持論だ。
で、なにになりきるかというと、それはショーの登場人吻であり、アクター&アクトレスである。
この場合大切なのは、できるだけいい席をゲットすること。
開演当日の45分ぐらい前になると、最後までとっておいた劇場ベストシートが売られ始めるから、要チェックだ。
今回は、この手で購人したベストシートで『スウィング』を観た。
大まかにいえばダンサーの物語なので、展開も当然ダンス中心、アップテンポでガンガン流れ、英語がまったくわからなくても楽しい。
しかも、間近で見ているものだから、舞台に登場する役者たちの鍛え抜かれたボディが
よくわかる。
男が女を放り投げてキャッチ!技が、身のこなしが、そして筋肉がカッコよすぎ!美しすぎ!
あれま!この華麗なターンはいつまで続くのか。
乱れることなくふわりと広がったスカートからのぞくのは、カモシカのような脚。
いや~、あますところなくエロティックなダンス。
アクトレスのくぴれたウエストが怪しく揺らめく。
そして、プロとただの女の垣根をまったく忘れ、私は誓うのだった。
明日からお酒もタバコもやめて、体を鍛えよう。
1年後には私もきっとあんな素晴らしいボディで、あんな華麗なダンサーに……。
などとダンサーなりきりの人間は、どうやら私だけではないらしかった。
閉幕後出口へ向かった人々のなかで、腰をくねらせステップを踏んでいた人は、2人や3人や10人ではなかったからだ。
一方、翌日観たオフ・ブロードウエイの「アィラブユー・ユーアーバーフェクト・ナウチェンジ』は、2組の平凡な男女が繰り広げる日常のストーリー。
人生はつらい。
つらいが、ささやかな幸せもそこここに転がっている。
泣き笑いしてこそ、人間ってものだわ。
そして昨日はダンサーだった私は、いきなり庶民的なひとりの女に浸りきる。
隣のご夫婦も、大爆笑しながらしみじみつぶやいた。
「そうだよねえ、人生って……」
と、こんなことを書くと、まるで単純でミーハーな人間を紹介してるみたいだけれど、これぞ正しい鑑賞法。
ミュージカルは、演出にまんまとはめられ、どっぷり浸るのが絶対よろしい。
現実の自分はとりあえず忘れて舞台に投影し、その気になってこそ、楽しさ100倍なのだ。
ありがたいことに、ブロードウエイって場所は、そんな環境が整っている。
マンハッタンを南北に走るブロードウエイ。
なかでも、タイムズ・スクエアを中心とした一画は、特別な意味での「ブロードウエイ」だ。
ニューヨークに来るたび私は、必ずここに足を運んでしまう。

ニューヨーク